入江・高砂貝塚 【2010.05.05】 竪穴式住居

入江貝塚公園は展示施設から程近い丘にある。
発掘の現地でもあったらしい。縄文海進の時には
この丘の直ぐそこまで海であったのだろう。
貝塚トンネルでは貝塚の巨大な断面が再現されいて
なかなかの迫力であった。


この公園、竪穴式住居が想像再現されている。

手前は穴の跡、奥がその骨組み。これは気の利いた
展示手法だと思う。実際、穴は大きい。鉄器なく掘れと
言われれば断りたくなるだろう規模の土木工事。

同じく鉄器なき時代にこれだけの木を切ってくるのも
大変なことではなかったのだろうか?磨製の石斧で
切ったのだろうか?

そしてもう一つ、完全に再現された竪穴式住居。これは
寒冷地仕様ではないかという土を被せたもの。
冬暖かく、夏涼しい。自然の利に適う。

有珠山を背景に。そういえば貝塚の上部は分厚く火山灰が
堆積していた。

築20年近いらしい。入口の木部は相当に痛んでいる。
しかし、20年は放置に近い状態でも保っている。
十分に住むに耐えそうだ。


展示館の管理されている方の日課として薪をくべ燻すらしい。
茅葺と違い換気には苦労するのだという。放っておくとキノコが
生えてしまうと。実際に住みメンテナンスしているわけけでは
ないので、その辺は問題があるようだ。

入口直ぐに炉がある。入口は発掘時にも他の周囲とは異なり
直ぐにこことわかるらしい。炉が近いとは冷気対策だったのだろうか?

中はやはり広い。2家族が住んだのではないか?とのことだった。
この日は北黄金とここと2つの住居跡に入って見ることが出来たのだ
けれど、十分に住まえるな、という感想を持ちました。



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