■噴火湾(道南)

伊達市噴火湾文化研究所

これも昨年末の新聞記事です。 まだあと何回か続きそうです。 2年ほど前に函館方面で住宅を設計した。 噴火湾に興味を覚えたのはその頃からだと思う。 道中の、実に心地よい風景は忘れられない。 函館や七飯、南茅部から森、ピリカや長万部、 洞爺、伊達、室…

「栄2遺跡」 〜洞爺湖

「栄2遺跡」というのがあるらしい。 「ほっけま式期」という聞いたこともない 縄文後期中頃の竪穴式住居が見つかったと言う。 直径6mというからそれなりの規模のようだ。 南茅部と類似するも、内浦では珍しいという。 洞爺湖町と言えば入江・高砂遺跡。 …

縄文史跡 苫小牧市博物館

苫小牧の博物館で「縄文の史跡をめぐる」企画展が催されているらしい。 道南7遺跡を紹介しているのだそうだ。 これは苫小牧の国史指定25周年を迎える静川遺跡を記念しての企画展。 7遺跡とはどこのでしょう?新聞では森の遺跡も案内されていると書かれてい…

人面付環状土器 茂辺地式

久しぶりに北海道開拓記念館を訪ねた。石器つくり体験以来となった。 開拓記念館ではたくさんのスケッチをしている。整理し掲載したいと 思っている。思っているのだけれど、なかなか書き出せず。 この日は気になっていたこの土器を描く。環状土器は長沼出土…

新聞記事より 「北黄金第2遺跡」

伊達の北黄金貝塚に隣接する北黄金第2遺跡の 発掘調査において人骨を含む土坑墓が発見され たらしい。とりあえず新聞のスキャンを掲載する。 6月に調査開始の記事が載っていた。 7月に訪ねた時には出土品の山を見ることができた。 何かが出てくることは既…

森町  ”遺跡発掘調査事務所”  その3

森町は数多くの遺跡があるらしい。縄文の早い頃から 続縄文以降中世まで。縄文時代の多くは縄文海進もあり、 やはり海岸ではなく段上の丘陵から見つかっている。 そしてやはり、高速道路の工事がその契機となっている。 展示で示された地図は重なっていたと…

森町  ”遺跡発掘調査事務所”  その2

森町といえばこの環状列石、ストーンサークルが有名だろう。 高速道路予定地の真上に存在している。このために道南への 道の工事は遅れることとなったようだ。鷲ノ木環状列石はグーグルでも眺めることが出来る。 落部から森町へ向かうトンネルの上にある。画…

森町  ”遺跡発掘調査事務所”  〜石器〜

一昨年に道南縄文ツアーと称して大船を含め道南各地を巡っている。 大船、ピリカ等の他、森町も訪ねた。砂原の資料館は既に古く、森町の 資料室は近代が中心であった。その森町で見たポスターを頼りに訪ねた のが「遺跡発掘調査事務所」。その展示物は実に素…

七飯町歴史館 【100814】その2

七飯町歴史館 かつての七飯は豊富な森林資源を利用し木こりや炭焼を生業と して雑穀、大豆、大根などの栽培を副業としいたらしい。後に 蝦夷の沿岸各地のアイヌとの交易地を結ぶ商人の往来、漁業に 従事する和人が増えるにつれ陸路の要所となっていったとい…

七飯町歴史館 【100814】その1

以前にも載せた北海道開拓記念館で初めて見た”つまみ付ナイフ”は 鮮烈だった。石器なんて原始人が使う粗野な道具だろうという認識を 覆すに十分な存在だった。精緻で巧み、しかも美しい。以来七飯に 興味を覚えて何時かはと考えていた。 実はこの冬に一度訪…

噴火湾の案内について思う。

市立函館博物館では特別展のために1階の常設展示が取り払われていた。 この時期だからこそ訪ねる人もある。地域の博物館でその地域の情報を 得られないことは非常に残念なことだと思う。 「日本」という視点では”北海道”は一地域の特性があるだろう。 「北…

市立函館博物館  〜縄文の至宝展〜

市立函館博物館にて催されていた縄文の至宝展を見てきた。 東北、北海道は道南の縄文遺跡より出土した遺物が展示されて いた。中空土偶をはじめたくさんの土偶の展示は驚きだった。 系統立てた分かり易い展示というよりは夏休み企画らしく、 どこかお祭りの…

南茅部

南茅部の遺跡についてその特徴を簡単にまとめ私的にメモする。■大船遺跡 大船川左岸・縄文前期末から中期の大規模な集落跡。大型竪穴住居、 盛土遺構、食糧貯蔵用フラスコ状土坑、面積は約72,000平方メートル、 1,500軒以上の竪穴住居(展示館パネルでは100軒を…

大船遺跡/大船遺跡埋蔵文化財展示館

昨年末に続き2度目の訪問となった大船遺跡、その展示館。発掘現場に再現 された竪穴式住居、茅葺仕様の新築が増えていた。新築がみられるなんて。 夕陽を浴びて神々しく、現実のものではないかのように在る。 現代の住まいは電気やガスなどのエネルギーを使…

ピリカ/ピリカ旧石器文化館+石器製作跡

今金にあるピリカ、国縫から内陸へ15分ほど走らせたところに 旧石器時代の石器製作場の遺跡が残されている。今は立派な展示 施設が備わり、その展示は素晴らしく充実したものとなっている。 写真はその発掘調査現場。緑の気持ちのよい草原だ。ここは過去に …

長万部 その3 植木蒼悦記念館

■植木蒼悦記念館 http://www.town.oshamambe.lg.jp/Sections/kyoikuiinkai/culture/03.htm 植木蒼悦さんとは水墨画を描かれていた画家らしい。トップライトのある ギャラりーに水墨画は清涼感もあり心地よく包まれる印象があった。 当初は馬など様々を描かれ…

長万部 その2 平和祈念館

長万部の平和祈念館前の彫刻広場、本郷新作「嵐の中の母子像」 その逞しくしっかりと子を抱える母の手が印象的だった。 この祈念館の前には彫刻の広場広がっている。こんな具合に。 国道からは離れた落ち着きと緑のある立地、広くはないけれど、 ふらりと散…

長万部 その1 町民会館 埋蔵文化財

カニ飯を食べに立ち寄ったことはあるけれど、何時もは通過する街、 ただ興味ある施設があり、道南へキャンプへ向かう途中、ふらりと 立ち寄ってみることにした。本当に思いがけず長万部の街へ。 ■町民センター ■平和祈念館 ■植木蒼悦記念館 図書館、スポーツ…

道南

GWに室蘭、伊達(北黄金貝塚、有珠モシリ)、洞爺(入江・高砂)を巡った。 このお盆は噴火湾制覇をもくろみ大船、長万部、函館を巡って来ることとなった。 本当は森にも寄りたかったのだけれどここの遺跡調査事務所はやはり見学出来ず。 しかしながらプラ…

北黄金貝塚 【2010.07.25】

GWに続きここも2度目の訪問となった。 あやしいながらも持ちこたえていた天候は大きく崩れ、 土砂降りと中での見学となる。 写真では確認出来ないけれど相当な土砂降り。 それもまた風情のある良い眺め。 この切り口、当時は石器で切り揃えたのだろうか?…

善光寺

函館からの帰り、噴火湾を走る。入江・高砂貝塚を後にして直ぐ、 有珠に寄る。穏やかな噴火湾にあり天然の入江の奥にある有珠の 海は実に神秘的だ。吸い込まれそうになる。その有珠に面してある立派な森の中に一つの古いお寺がある。 善光寺。アイヌ人に初め…

入江・高砂貝塚 【2010.07.25】

函館からの帰路、噴火湾を走った際に春のゴールデンウィークに 眺めた遺跡などを少し巡ることが出来た。雲の具合もよく暖かな 陽気のもとで眺める光景も印象的だった。これは入江貝塚公園に再現されている竪穴式住居、その骨組み。 有珠山を背景として雄大な…

北黄金2遺跡を伊達市が調査

GWに初めて訪ねた印象的な北黄金の遺跡、52年ぶりに 本格調査に着手したという。(2010年6月4日の新聞記事) 国史跡隣接する発掘エリアは5万㎡。20m間隔で1㎡ずつ 試掘するらしい。・・・50、000㎡か、1㎡が5万ヶ所。 一体どれだけ時間と手間、労力を…

入江・高砂貝塚 【2010.05.05】 竪穴式住居

入江貝塚公園は展示施設から程近い丘にある。 発掘の現地でもあったらしい。縄文海進の時には この丘の直ぐそこまで海であったのだろう。 貝塚トンネルでは貝塚の巨大な断面が再現されいて なかなかの迫力であった。 この公園、竪穴式住居が想像再現されてい…

入江・高砂貝塚 【2010.05.05】 その他

入江・高砂貝塚のその他の発掘品の中から気になったものを少々。 ヒスイ製の勾玉(G4号墓) 縄文晩期 案外、本物の勾玉って見過ごしているかも。 三つに割れた具合といい仕事は素晴らしい。 環状土製品。スタンプ、ではないのか。 飾?手は通らない。一体何…

入江・高砂貝塚 【2010.05.05】 土器

土器は全く分からない。 ただ、洗練の具合を眺めるのは楽しく、 好みの器を探すことには夢中になれる。 入江・高砂貝塚での土器展示は楽しかった。 縄文時代前期の土器。 その表面のテクスチャー。 縄文時代中期の土器 朝顔みたいに開いた端部、縄文人の顔だ…

入江・高砂貝塚 【2010.05.05】 骨角器

骨を使って津作れらた道具・・・骨角器。 石よりも加工が容易で細かな細工が出来る上に比較的硬い。 石のような硬質の輝きはないものの表現の自由度は格段に 高い。釣り針などの実用品から装飾具まで様々に変遷する。 その材料となる骨は用途に応じて様々な…

入江・高砂貝塚 【2010.05.05】 石器

室蘭郷土資料館-北黄金貝塚-伊達開拓記念館にてモシリ遺跡、 そしてこの日最後は洞爺湖町にある入江・高砂貝塚遺跡を訪ねる。 入江貝塚は縄文の前半から後半にかけて、高砂貝塚は縄文の後半から 擦文・近世アイヌ時代にかけての遺跡だそうです。この博物施設…

北黄金貝塚 【2010.05.05】 石器

石器が好きだ。どうもこの硬く鋭く実用の様が気になる。 眺めていると上手いなーと思う石器やそではない石器が あったりする。そのうちこの石器は好き、という自分の 好み傾向が分かってきた。 ちっとも考古学っぽくはないのだけれど、単純に好きか? という…

北黄金貝塚 【2010.05.05】 出土品その3 「謎」

上:使い道の分からない道具。 下:くぼみ石。 刻みをつけた特別な石。 結局どれも使い道は分からない。出土の場所や状況から その用途はある程度推測できるのかもしれない。ただ、 自然の石ではないことだけは明白なのだろう。人為的な 加工が施されている…