余市水産博物館 【2008.10.26】

水産博物館、ニシン漁関連の展示は多い。「何これ?」という巨大な釜、
ニシンを肥料にしたらしい。まるで湯船みたいだった。


初めての遺跡・博物巡り、最終目的地は余市水産博物館であった。
以前、休館日に来てしまったことがある。窓から見える1階の展示室は
倉庫のようでもあり、期待があったわけでもない。ないのだけれど、実際、
面白かったなー。足早になら30分もかからないだろう古めかしい展示群。
眺めだすと2時間でも足りない程だった。ご好意により閉館時間を少し
遅らせて頂く快い対応に感謝します。ありがとうございました。


滞在最後はスケッチタイムとなった。人気は考古学展示室、見応えは十分。

     [:W210]
沢町遺跡より。充実した石器の中でも、これは縞ありの黒曜石を上手く
帯状にデザインにしたもの。意図したのかはわからないけれど綺麗だ!


     [:W210]
安芸遺跡より。スタンプ状土製品。後にこの手の遺物も多いことを知る
のだけれど、まだ何にもしらない自分はこれが不思議でたまらなかった。
何物だろう?用途は想像できない。にしてもSF的で見事な造詣だ。


     [:W210]
これが何の遺跡だったのか失念している。鉄器らしい。フゴッペ辺りの
ものだっただろうか?綺麗なというより道具的な質感だったと思う。


     [:W210]
入舟遺跡の泥メンコ、泥人形。この遺跡の時期がわからない。縄文の末
頃なのだろうか?これは明らかに「カエル」と「サカナ」だ。素晴らしい。


思い出す。昔ルーブル美術館ギリシャ辺りの展示品を見て興味を感じた。
描いたのはやはり「カエル」他にオタマジャクシやカメ、サカナ等のメンコ。
生活の身近に興味の対象があるのは地域、時代を問わないのかもしれない。


ところでこれは何なのだろう?親が子に造り与えた「おもちゃ」なのか、
子が土器作りの演習として製作したものなのか。造詣は見事、面白すぎる。


     [:W210]
大川遺跡より。初めて石斧を見る。見るからに硬そうな石を研ぎ木を切り
倒せそうな強さを感じさせる。道具が見事であることを実感すると、古代
のとか、原始的なという響きが遠のく気がした。あまりに文化的な道具だ。

 



地方の博物館が面白い!収蔵量や展示手法は様々ではあるけれど、その
最大の特徴はその地方、地域のモノがそこに納められていることに尽きる。
その地域の風景を時を隔てて共有しつつ眺められる臨場感、その贅沢さ。
考古を意識して巡り始める、その最初の博物館は今行けば、また印象が
異なったりするのだろうな。






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