土器づくり 前編 〜北海道札幌開拓記念館【2010.6.6】〜

兼ねて念願だった土器作りに参加してきた。場所は北海道開拓記念館。
難易度は高いのか?だれでも出来るものなのか?興味は尽きない。

     
参加者は経験者、ご家族など様々、盛況であった。私は家族で参加する。

     
粘土は既に用意下さっていた。野幌の土に砂を20%混ぜたものらしい。
風化した火山灰?若干の酸性の土は北海道は多くの場所で得られると
いう。砂は耐火性向上のため。かつて北海道の各地でみられたレンガの
材料に近いようだ。土器とは要は素焼き陶芸なのだと改めて知る。


これがその土。乾燥は速いけれど扱い易い。土の採取と粘土つくりなら
+2日は要するのだろう。今回は製作と次回の野焼きの2日の工程となる。

     
縄文も後期、晩期には素朴なぐい飲みが出土する。何らかの果実酒は
あったのではないかと聞いている。縄文鍋は今なら豪華な海鮮鍋。そして
このグイ飲みは月でも眺めながら悠久の時を楽しむためだったのかなー
と空想して。・・・単なる素焼き陶芸体験になってしまった気ガスルが。

     
参加者、皆様とても勢いのある熱い土器が作られていた。縄文の土器は、
扱いやすい粘土なら加工技術の高さではなく、思いの強さが表現できる
ようで力作が揃っていた。個性的なものが多くて見ていて面白い!

     
自分は土器を常用してみたいという想いがあった。この日のチャレンジは
筆記具のトレイ。先日の北海道埋蔵文化財センターでみた鶴居村の四足の
灰皿をイメージしたのだけれど、足は難し過ぎるのでスズリ状で終える。盤面
に線彫りした小枝の転がして模様を入れてみた。残った粘土で作ったのは
注口式土器。入江式の文様をイメージして描いてはみたものの・ ・ ・ 。
陶芸の技術を磨き、即興で描き込めるほど縄文幾何学的を理解する必要が
ある。感覚的でありながらとても知的な想像力が求められると知った。




「縄を回転させて押し、して文様をつくる。」講師の方が実感を込めて説明して
下さった。様々な縄、棒に巻きつけた縄、線を掘りこんだ枝などアイディアに
よって様々に複雑な文様を得ることができる。この不思議は巧みだわ。



カタチとなった土器は乾燥を経て、2週間後にいよいよ野焼きとなる。





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