2010-01-01から1年間の記事一覧

森町  ”遺跡発掘調査事務所”  その3

森町は数多くの遺跡があるらしい。縄文の早い頃から 続縄文以降中世まで。縄文時代の多くは縄文海進もあり、 やはり海岸ではなく段上の丘陵から見つかっている。 そしてやはり、高速道路の工事がその契機となっている。 展示で示された地図は重なっていたと…

森町  ”遺跡発掘調査事務所”  その2

森町といえばこの環状列石、ストーンサークルが有名だろう。 高速道路予定地の真上に存在している。このために道南への 道の工事は遅れることとなったようだ。鷲ノ木環状列石はグーグルでも眺めることが出来る。 落部から森町へ向かうトンネルの上にある。画…

森町  ”遺跡発掘調査事務所”  〜石器〜

一昨年に道南縄文ツアーと称して大船を含め道南各地を巡っている。 大船、ピリカ等の他、森町も訪ねた。砂原の資料館は既に古く、森町の 資料室は近代が中心であった。その森町で見たポスターを頼りに訪ねた のが「遺跡発掘調査事務所」。その展示物は実に素…

異形環状土器 〜長沼町東6線北3号出土 【2010.06.20】

江別にある埋蔵文化財センターでこれを始めて見た時は とても驚かされた。たった一つでその場を異様な雰囲気へ 変質させてしまう土器だった。非常に大柄な印象を抱いて いたのだけれど、改めて訪ね眺めるとむしろ小柄に見えた。 ちょうど土器つくりの体験を…

七飯町歴史館 【100814】その2

七飯町歴史館 かつての七飯は豊富な森林資源を利用し木こりや炭焼を生業と して雑穀、大豆、大根などの栽培を副業としいたらしい。後に 蝦夷の沿岸各地のアイヌとの交易地を結ぶ商人の往来、漁業に 従事する和人が増えるにつれ陸路の要所となっていったとい…

七飯町歴史館 【100814】その1

以前にも載せた北海道開拓記念館で初めて見た”つまみ付ナイフ”は 鮮烈だった。石器なんて原始人が使う粗野な道具だろうという認識を 覆すに十分な存在だった。精緻で巧み、しかも美しい。以来七飯に 興味を覚えて何時かはと考えていた。 実はこの冬に一度訪…

噴火湾の案内について思う。

市立函館博物館では特別展のために1階の常設展示が取り払われていた。 この時期だからこそ訪ねる人もある。地域の博物館でその地域の情報を 得られないことは非常に残念なことだと思う。 「日本」という視点では”北海道”は一地域の特性があるだろう。 「北…

市立函館博物館  〜縄文の至宝展〜

市立函館博物館にて催されていた縄文の至宝展を見てきた。 東北、北海道は道南の縄文遺跡より出土した遺物が展示されて いた。中空土偶をはじめたくさんの土偶の展示は驚きだった。 系統立てた分かり易い展示というよりは夏休み企画らしく、 どこかお祭りの…

南茅部

南茅部の遺跡についてその特徴を簡単にまとめ私的にメモする。■大船遺跡 大船川左岸・縄文前期末から中期の大規模な集落跡。大型竪穴住居、 盛土遺構、食糧貯蔵用フラスコ状土坑、面積は約72,000平方メートル、 1,500軒以上の竪穴住居(展示館パネルでは100軒を…

大船遺跡/大船遺跡埋蔵文化財展示館

昨年末に続き2度目の訪問となった大船遺跡、その展示館。発掘現場に再現 された竪穴式住居、茅葺仕様の新築が増えていた。新築がみられるなんて。 夕陽を浴びて神々しく、現実のものではないかのように在る。 現代の住まいは電気やガスなどのエネルギーを使…

ピリカ/ピリカ旧石器文化館+石器製作跡

今金にあるピリカ、国縫から内陸へ15分ほど走らせたところに 旧石器時代の石器製作場の遺跡が残されている。今は立派な展示 施設が備わり、その展示は素晴らしく充実したものとなっている。 写真はその発掘調査現場。緑の気持ちのよい草原だ。ここは過去に …

長万部 その3 植木蒼悦記念館

■植木蒼悦記念館 http://www.town.oshamambe.lg.jp/Sections/kyoikuiinkai/culture/03.htm 植木蒼悦さんとは水墨画を描かれていた画家らしい。トップライトのある ギャラりーに水墨画は清涼感もあり心地よく包まれる印象があった。 当初は馬など様々を描かれ…

長万部 その2 平和祈念館

長万部の平和祈念館前の彫刻広場、本郷新作「嵐の中の母子像」 その逞しくしっかりと子を抱える母の手が印象的だった。 この祈念館の前には彫刻の広場広がっている。こんな具合に。 国道からは離れた落ち着きと緑のある立地、広くはないけれど、 ふらりと散…

長万部 その1 町民会館 埋蔵文化財

カニ飯を食べに立ち寄ったことはあるけれど、何時もは通過する街、 ただ興味ある施設があり、道南へキャンプへ向かう途中、ふらりと 立ち寄ってみることにした。本当に思いがけず長万部の街へ。 ■町民センター ■平和祈念館 ■植木蒼悦記念館 図書館、スポーツ…

道南

GWに室蘭、伊達(北黄金貝塚、有珠モシリ)、洞爺(入江・高砂)を巡った。 このお盆は噴火湾制覇をもくろみ大船、長万部、函館を巡って来ることとなった。 本当は森にも寄りたかったのだけれどここの遺跡調査事務所はやはり見学出来ず。 しかしながらプラ…

つまみ付きナイフ

初めてこの石器を見たときに感嘆した覚えがある。 巧みで精緻、整ったプロポーションに惹かれた。 石器とは尖ったものばかりかと思っていたのに、 平たい刃先と”つまみ付き”という特異な形態が 不思議だった。 ストラップでも付けオシャレをしていたのだろう…

北黄金貝塚 【2010.07.25】

GWに続きここも2度目の訪問となった。 あやしいながらも持ちこたえていた天候は大きく崩れ、 土砂降りと中での見学となる。 写真では確認出来ないけれど相当な土砂降り。 それもまた風情のある良い眺め。 この切り口、当時は石器で切り揃えたのだろうか?…

善光寺

函館からの帰り、噴火湾を走る。入江・高砂貝塚を後にして直ぐ、 有珠に寄る。穏やかな噴火湾にあり天然の入江の奥にある有珠の 海は実に神秘的だ。吸い込まれそうになる。その有珠に面してある立派な森の中に一つの古いお寺がある。 善光寺。アイヌ人に初め…

入江・高砂貝塚 【2010.07.25】

函館からの帰路、噴火湾を走った際に春のゴールデンウィークに 眺めた遺跡などを少し巡ることが出来た。雲の具合もよく暖かな 陽気のもとで眺める光景も印象的だった。これは入江貝塚公園に再現されている竪穴式住居、その骨組み。 有珠山を背景として雄大な…

旭川市博物館 【2008.11.01】

もう2年前となるのだけれど、ちょうどリニューアルオープンの 初日に訪ねた。ここはとても楽しい博物館であった。特に上川アイヌに的を絞った展示は地方ならでのカラーがあり 見ごたえ十分。ある地域に絞って観察することは、より深い理解に つながるのかも…

石器つくり体験  〜北海道開拓記念館〜【2010.07.11】 

先月のこととなるのだけれど、土器づくり体験に続き、 北海道開拓記念館で催された石器つくり体験に参加してきた。 昨年に引き続き2度目となった今回も楽しい体験となった。どう石を割るのか?分かりはじめたころには石は粉々であり、 その中から良さそうな…

土器づくり 後編  〜北海道札幌開拓記念館【2010.6.20】〜

随分と間が空いてしまったのだけれど、札幌の開拓記念館で 催された土器づくり体験、その2回目です。この日は江別のセラミックアートセンターがその会場だった。 参加者は開拓記念館の体験者、地域の方々や子供たち等の他の グループに江別のプロフェッショ…

「縄文文化の魅力を発信 下」 新聞記事より

「北海道は本州と比べ歴史と伝統の希薄な大地と見られがちだが、 そうではないことは戦後の考古学研究が証明してきた。北海道の 歴史はおよそ2万年前の旧石器時代にまでさかのぼる。 縄文遺跡だけ見ても、全道に1万166ヶ所が発見されており、 179市町…

たけのこ

たけのこを取って来た。根曲がりだけと呼ぶらしい。 人様に差し上げるような立派なものを狙わなければ 至って簡単に取ることができる。藪に絡まるけれど。 冬は雪に覆われどこでも自由に歩くことが出来る。 温かくなると、笹竹が立ち上がり行く手を阻む。 そ…

「縄文文化の魅力を発信 上」 新聞記事より

「縄文文化の魅力を発信」として伊達市噴火湾文化研究所長、 大島直行氏の文章が新聞に掲載されていた。 縄文遺跡の世界遺産への登録の流れ、”観光”振興の側面を懸念さ れている。遺跡規模の大きさや出土品の多さなどに注目するのでは なく、その本質を明ら…

土器づくり 前編 〜北海道札幌開拓記念館【2010.6.6】〜

兼ねて念願だった土器作りに参加してきた。場所は北海道開拓記念館。 難易度は高いのか?だれでも出来るものなのか?興味は尽きない。 参加者は経験者、ご家族など様々、盛況であった。私は家族で参加する。 粘土は既に用意下さっていた。野幌の土に砂を20…

北黄金2遺跡を伊達市が調査

GWに初めて訪ねた印象的な北黄金の遺跡、52年ぶりに 本格調査に着手したという。(2010年6月4日の新聞記事) 国史跡隣接する発掘エリアは5万㎡。20m間隔で1㎡ずつ 試掘するらしい。・・・50、000㎡か、1㎡が5万ヶ所。 一体どれだけ時間と手間、労力を…

余市水産博物館 【2008.10.26】

水産博物館、ニシン漁関連の展示は多い。「何これ?」という巨大な釜、 ニシンを肥料にしたらしい。まるで湯船みたいだった。 初めての遺跡・博物巡り、最終目的地は余市水産博物館であった。 以前、休館日に来てしまったことがある。窓から見える1階の展示…

国後にオホーツク文化竪穴式住居跡 ビザなし学術交流

ビザなし学術交流で国後を訪れていた北海道開拓記念館の学芸員が 現地調査を行いオホーツク文化の13の竪穴式住居跡等を確認したと 新聞に載っていた。(2010.6.1 新聞記事を掲載) 調査は国後島中部のオホーツク海側とニキシロ湖周辺の住居跡。古釜布 沼南岸…

フゴッペ洞窟の岩面刻画 その3

家族でスケッチをしだしたものだから「興味のある人」と思われたに違いない。 全く何の知識も心得もなく恐縮ではあったのだけれど、帰り際に受付の方が 余市町教育委員会の乾芳宏氏の書かれた資料をコピーして下さった。 大変感謝しております。ありがとうご…